教育(学生・初期研修)

学生・初期研修医の皆さんへ

麻酔科実習内容について

【5年次学生】

2週間のローテートです。手術室での臨床麻酔を中心に、ICU、ペインクリニック部門でも実習してもらいます。

臨床麻酔では、手術前日午後の術前回診・カンファランスで患者の問題点、手術侵襲への対処などを検討し、当日は担当麻酔科医とマンツーマンでじっくり全身管理・鎮静鎮痛の実際を学びます。指導医のもとでモニター装着、マスク換気、大腿動脈からの採血などもやってもらいます。

ICUは術後患者を中心としたSICU8床と重症患者に対する集学的治療を行うGICU8床の16床で、呼吸・循環・中枢神経系・体液バランスなどについてICUスタッフと共に学びます。ICU専任医8人のうち7人が麻酔科医です。

ペインクリニック部門では、脊椎穿刺シミュレーションで脊髄くも膜下麻酔・硬膜外麻酔の実際を体験してもらいます。緩和ケアチームのカンファランスにも参加してもらい、ケース・スタディもやってもらいます。

【6年次学生】

4週間のローテートです。手術室、ICU、ペインクリニックを各1週、残りの1週は本人の希望で選択できます。

臨床麻酔では、患者様の同意が得られれば、指導医と共に気道確保、血管確保などを実際にやってもらいます。それらを用いて術中の呼吸管理、輸液や薬剤の投与を行い、術後回復していく過程を観察するのは非常に興味深いことです。

ICUでは、重症患者に対する細やかな全身管理とその効果をしっかり実感することができます。人工呼吸、循環補助、血液浄化などの理論と実践を指導医と共に学んでいきましょう。

ペインクリニック部門は、朝の緩和ケアチームとしての回診から始まります。苦痛を除去し、患者・家族をサポートしていく役割は重要です。午前中は慢性疼痛外来、午後は神経ブロックや手術患者の硬膜外チューブ挿入があります。

【初期研修医】

臨床麻酔、ICU、ペインクリニックそれぞれの部門をどのようにローテートするかは自由ですので、事前に相談して下さい。麻酔科の一員になったつもりで、診療、研究分野、アフター5まで充実した研修期間を過ごして下さい。